働き方改革法案と助成金

働き方改革関連法案が成立

働き方関連法案が、6月下旬に成立しましたね、。
政府は、一億総活躍社会を実現するための改革として働き方改革を推進しています。
今現在の働き手を増やす、出生率を向上させ将来の働き手を増やす、労働力人口の労働生産性を向上する、というものが趣旨です。
労働生産性を向上させることが働き方改革施策になっています。
具体的には、長時間労働の是正、非正規と正社員の格差是正などです。
以下、可決された働き方改革の内容を簡単にまとめてみます。

同一労働同一賃金

非正規社員と正規社員の職務内容や職責が同等であれば、正社員と同様に、基本給・手当・賞与を払うべきものとするものです。
長沢運輸・ハマキョウレックス等の判例が出ており、経営者は手当等の早急な見直しが迫られています。
次のような手順で確認・見直しを行っていきます。

見直しの手順

①正社員と契約社員等の職務内容や職責、雇用契約内容などの違いを確認する
②正社員と契約社員等に支給されいている手当の内容(支給名目・基準・額等)を確認する。
③①と②を踏まえて、契約社員等の職務内容及び職責と照らして、契約社員等に支給しない手当について合理的な説明が可能か?を確認する。
④合理的な説明が出来ない手当を見直し
ァ職務内容と職責の見直し
ィ手当の内容を見直し
ゥ契約社員等へも支給
ェ不利益変更

労働時間の上限規制

36協定の特別条項で認められていた上限なしの残業について、今回の改正により、上限と罰則が設けられました。
具体的には次のようなものとなっています。

上限規制の内容

①45時間  36協定の1カ月の上限、固定残業代の上限としても推奨
②60時間  割増賃金率が50%(中小企業は、2023年から)
③80時間  36協定の特別条項の2~6ヶ月平均の上限(改正法)
④100時間 36協定特別条項の単月あたりの上限(改正法)・医師による面接指導が義務化

高度プロフェッショナル制度

年収1075万円以上が対象となる制度です。
労働者サイドの同意・撤回権が認められ、企業サイドとしては、勤務間インターバル制度の導入・労働時間の上限設定・年に1回以上の2週連続の休日取得・臨時の結構診断実施などの取り組みが定められるようです。
経営者や人事担当責任者としては、生産性の低い高い残業代を支払う・名ばかり管理職の問題の解決につながり、高プロコースの採用などを検討していく経営者も出てくると思います。

パートタイム・有期契約労働法

新たに、「職務内容・転勤などの配転の変更範囲の説明」をしなければならなくなり、同一労働同一賃金の兼ね合いから、書面での説明をしっかり行うことが推奨されます。

その他

テレワーク、副業などのテレワーク、副業・兼業などの柔軟な働き方の構築、年間5日の有給取得の義務化、裁量労働の実態確認、フレックスタイムの清算期間の上限を3ヶ月に延長、などがあります。

法案が可決してしまったので、どのような経営者であっても遅かれ早かれ対応していかなければなりません。
このような働き方改革についても、関連して利用できる助成金があります。
働き方改革に関連して活用できる助成金は、業務改善助成金時間外労働等改善助成金の2つです。

業務改善助成金

労働生産性向上のために、業務に関連したシステムや機器などを購入した際に、時給1,000円未満の社員の時給を30円~40円程度アップさせる取組をすることで、受け取ることが出来る助成金です。
助成金額は、対象人数と引き上げ金額により次の通りです。

労働生産性向上につながるあらゆるものが対象になる

業務改善助成金は、業務効率化が図れ労働生産性向上に繋がるものであれば、比較的どのようなツール・機器でも対象になるかと思います。

受発注が監理できるホームページ、製造等の過程を自動化できる機器、その他業務効率化につながり、作業削減ができ、労働生産性が向上するようなもの全般が対象となります。

時間外労働等改善助成金

時間外労働の上限設定に取り組む企業に対して、その取り組みのために支出した費用の一部が助成されるものです。
政府の長時間労働の上限規制に応じた助成金ですね。この時間外労働改善等助成金は、時間外労働上限設定コースと勤務間インターバル導入コースの2つに分けられます。

時間外労働上限設定コース

このコースは、労働時間の上限設定目標をたて、取り組むことで受け取ることができるものです。
つぎのような取組による支出が対象となります。

<対象となる支出>

労務管理担当者に対する研修、労働者に対する研修、周知・啓発、外部専門家(社会保険労務士、中小企業診断士など)によるコンサルティング、就業規則・労使協定等の作成・変更、人材確保に向けた取組、労務管理用ソフトウェアの導入・更新、労務管理用機器の導入・更新、デジタル式運行記録計(デジタコ)の導入・更新、テレワーク用通信機器の導入・更新、労働能率の増進に資する設備・機器等の導入・更新
※ 研修には、業務研修も含みます。パソコン、タブレット、スマートフォンは対象となりません。

経営者が、次のいずれかの目標を立て、平成30年度又は平成31年度に、36協定の延長する労働時間数を短縮して、労働基準監督署へ届出を行います。

<設定目標>

①時間外労働時間数で月45時間以下かつ、年間360時間以下に設定
②時間外労働時間数で月45時間を超え月60時間以下かつ、年間720時間以下に設定
③時間外労働時間数で月60時間を超え、時間外労働時間数及び法定休日における労働時間数の合計で月80時間以下かつ、時間外労働時間数で年間720時間以下に設定
※上記の成果目標に加えて、週休2日制の導入に向けて、4週当たり5日から8日以上の範囲内で休日を増加させることを成果目標に加えることができます。

このコースの助成金額は次の通りです。

助成金額

①支出した金額の4分の3~5分の4
②設定目標ごとの上限50万円~200万円
のうち、いずれか大きい額

勤務間インターバル導入コース

このコースは、終業から次の日の始業まで9時間~11時間空ける制度を導入し、そのための費用を支出した場合に受け取ることが出来るものです。
対象となる支出は、時間外労働上限設定コースと同じです。

助成金額は、取り組み内容設定時間により、次の通りです。

さいごに

働き方改革の各法案の施行はまったなしです。是非2つの助成金を活用して追い風にしてください。
例えば、飲食店であれば、予約等の管理のためのホームページを導入し、業務改善助成金を活用、勤怠クラウド等の導入とコンサルティングを受けるために、時間外労働等改善助成金・勤務間インターバル導入コースを活用し、約150万円の経費助成を受け取っています。

働き方改革にあわせて業務効率化を図るため、是非、助成金を活用ください。

働き方改革や関連する助成金については、助成金活用ガイド(ウィズアス社労士法人)までお気軽にお問い合わせください。