厚生労働省の助成金における中小企業の定義は?

数ある助成金の中で、「中小企業」と「大企業」に対しての助成額が異なったり、あるいは中小企業にしか支給されない種類の助成金があります。
そもそも「中小企業」とはどのような定義で使われているものなのでしょうか?

実は法律上しっかりと定義されています

「中小企業基本法」という法律をご存知でしょうか。

中小企業に関する施策について、その基本理念、基本方針その他の基本となる事項を定めるとともに、国及び地方公共団体の責務等を明らかにすることにより、中小企業に関する施策を総合的に推進し、もつて国民経済の健全な発展及び国民生活の向上を図ること

を目的とした法律です。

中小企業基本法の第二条「中小企業者の範囲及び用語の定義」にて、中小企業は以下のように定義されています。

資本金及び従業員数の要件は両方満たしている必要はなく、片方でも該当する場合は中小企業の扱いとなります。

厚生労働省が助成金の支給要件として掲げている【中小企業】というのは中小企業基本法に則って上記のように定義されていますので覚えておきましょう。

「常時雇用する労働者」とは?

中小企業の定義の中に「常時雇用する労働者」という表記があります。
常時雇用する労働者とは正社員のみを指しているわけではありません。

2か月を超えて使用される者であり、かつ週当たりの所定労働時間が当該企業の通常の従業員と概ね同等であるならば「常時雇用する労働者」の扱いとなります。

たとえば、

・所定労働時間が9:00~18:00(休憩1時間)
・月~金まで営業日、土日祝日は休み

の会社においては週の所定労働時間は40時間です。

「正社員」だけではなく、たとえば雇用期間の定めがあったとしてもフルタイム勤務の契約社員、パート社員等も「常時雇用する労働者」の扱いになりますので人数の枠にカウントするようにしましょう。

また、労働基準法第20条では解雇の適用除外者(=従業員として満たない)として

「日雇い/2か月以内の雇用契約/季節性のある業務に4か月以内の期間雇用契約/試用期間中」

を明示していたり、

さらに健康保険法・厚生年金法では上記の中でも

「日雇い/2か月以内の雇用契約/季節性のある業務に4か月以内の期間雇用契約」

をする者は保険の適用除外者とみなしていることより、1日の労働時間が8時間だったとしてもこのような働き方をする従業員は「常時雇用する労働者」とみなされない可能性が高いです。

労働基準法/健康保険法/厚生年金法ともに厚生労働省管轄の法律なので、人によって働き方の異なるパート社員等はこれらの条文を参照に個別に判断される可能性があります。

また、事業主(及び役員等)は「雇用をされる」側ではありませんので、人数のカウントに含みません。

大企業のグループ会社等は中小企業の扱いになる?

大企業のグループ会社であっても、会社として独立している状態で中小企業の定義に該当する場合には問題ありません。

資本関係があったとしても、別の会社であることが重要です。

(例)
△△グループ株式会社(資本金5億円、従業員数700名)→大企業
△△フード株式会社(△△グループ株式会社の飲食事業子会社、資本金1,000万円、従業員数50名)→中小企業
△△グループ株式会社 北海道支店(△△グループの支店)→大企業

厚生労働省管轄の助成金であれば上記判断で問題ありませんが、経済産業省管轄の補助金の場合は出資関係を確認される場合もありますので、事前に窓口に確認することを推奨いたします。

助成金は中小企業の事業主かそうでないかによって、支給額が異なったりそもそも助成金の対象外だったりすることもあります。
自社が中小企業に当てはまるのかを確認したうえで助成金申請を取り組み始めましょう。