助成金申請には雇用保険の加入が必須。社会保険とはどう違うの?雇用保険のメリットは?

助成金は様々な支給要件がある中、どの助成金にも共通して定められた支給要件が存在します。

助成金をもらうための要件とは??さまざまな助成金に共通した要件

中でも「雇用保険の適用事業所であること」は大前提。
よく聞く「社会保険」とはどう違うのでしょうか?

社会保険と雇用保険の違い

実は、社会保険と雇用保険は完全に別の保険というわけではなく、社会保険の中の一つの保険が雇用保険という親子関係にあたるのです。

大枠(広義)の「社会保険」の中には「労働保険」と狭義の「社会保険」という2つが存在し、
「労働保険」のうちのひとつに「雇用保険」が存在します。

図にするとわかりやすいかもしれませんね。

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今回は雇用保険に焦点をあて、話をしていきたいと思います。

雇用保険の目的

雇用保険制度は、従業員が失業した場合などに必要な給付を行い、従業員の生活及び雇用の安定を図るとともに、再就職の援助を行うことなどを目的とした雇用に関する総合的な機能をもった制度です。(参照:厚生労働省)

雇用保険は従業員の生活(在職時・離職時)を保障するために必要な制度です。
雇用保険運営側の拠出(給付)がほかの保険(健康保険や厚生年金保険)と比較すると非常に少ないので、保険料も比較的安価におさまります。

保険料についてざっくりと計算してみましょう

平成28年12月時点の保険料だと事業主負担が7/1000、従業員負担が4/1000。
通勤手当等すべて含み、

月額300,000円の給与を払っている場合には
事業主2,100円 従業員1,200円の保険料

が発生します。

同基準だと健康保険料(協会けんぽ/東京基準)14,940円、
厚生年金保険料27,273円の事業主負担保険料が発生しますから、
雇用保険への加入に対してのハードルは相当低いことがわかりますね。

雇用保険に加入しなければならない事業主

従業員をひとりでも雇用する事業主は、その業種、規模等を問わず、雇用保険に加入する必要があります!
従業員をひとりでも雇用する場合、最寄りのハローワークに行って、雇用保険事業所登録をする必要があります。

つまり助成金の支給要件にある「雇用保険の適用事業所であること」というのは、
「事業主として当たり前にやるべきことをやっていること」と同義と言えます。

雇用保険に加入させなければならない従業員

労働の対価とする「事業主が支払う給与」によって生活をする従業員に関しては「雇用保険被保険者」の資格を得るため、雇用保険に加入させる手続きをする必要があります。
ただし臨時的・内職的に就労する場合は加入対象とはなりません。
目安として、週に20時間以上の勤務時間で就労する従業員は加入対象となります。

「事業主本人」は「雇用される人」ではないので、加入対象とはなりません。ご注意ください。

雇用保険の給付について

雇用保険には大別して4つの給付制度があります。それぞれ、従業員の生活を保障するための大事な制度です。

■基本手当(失業手当というほうがわかりやすいかもしれません)
・・・離職時、再就職援助のために支給される給付金です。
■就職促進手当
・・・基本手当の受給権があり再就職を決めた方や、再就職先での勤務が定着した方に
   向けて支給される給付金です。
■雇用継続給付
・・・育児・介護休業を取得する従業員、またはこれまで雇用保険に加入し続けてきた
   60歳以上の高齢者が雇用保険適用事業所で継続勤務をする際の生活保障制度です。
■教育訓練給付
・・・能力開発(資格取得等)に向けた勉強をする方に向けての学費負担制度です。

(参照:ハローワーク)

雇用保険は事業主・従業員双方の強い味方

雇用保険は少ない保険料で助成金の基盤になったり、従業員の生活保障を手厚くしてくれる、
互いにとってメリットの大きい保険といえます。
従業員をひとりでも雇っている事業主の方は然るべき手続きをきちんと行い、雇用保険にぜひ加入するようにしてください。