従業員が定着する取り組みで最大100万円受け取れる?職場定着支援助成金雇用管理制度とは?

どの事業主も人手不足の悩みは少なからずあるのではないでしょうか?
新しい人材を常に探しつつ、今いる従業員も大切にしていく。今いる従業員が辞めないようにしていくことも事業主の大きな課題の1つですね。

そのような状況で、離職率を減らす目的でできたのが、この職場定着支援助成金です。

職場定着支援助成金は、雇用管理制度助成・介護福祉機器等助成・保育労働者雇用管理制度助成の3種類があります。

このうち、雇用管理制度助成について解説します。

職場定着支援助成金 雇用管理制度助成とは?

従業員が離職せず職場に定着してもらうために、従業員のためになる評価処遇制度研修を受講させる制度、指導役となる先輩が後輩をサポートする制度、法定の健康診断とは別に健康診断を受診させる制度、短時間正社員制度、等を導入し、取り組んだ事業主が受け取れる助成金です。
この制度は、評価・処遇制度、研修制度、健康づくり制度、メンター制度、短時間正社員制度(保育事業主のみ)の4つに分かれています。

いくらもらえるの?

この制度に取り組んだ場合、以下の金額を受け取ることができます。

(1)評価・処遇制度 10万円
(2)研修制度 10万円
(3)メンター制度 10万円
(4)短時間正社員制度 10万
(5)目標達成助成金 60万円※

※従業員の離職率の低下を達成できた場合の助成です。

 

評価・処遇制度とは?

新たに、評価・処遇制度、昇進・昇格基準を設ける、新たに諸手当制度・退職金・賞与制度を設ける取り組みをします。

評価・処遇制度、昇進・昇格基準を設ける場合、設けた後に、賃金が上がることが前提となります。

手当は、通勤手当・住居手当・転居手当(異動手当)・家族手当・単身赴任手当・役職手当(管理職手当)・資格手当・海外赴任手当・地域手当・出張手当などで、評価処遇制度として適当であるもの、とされています。
内容的の上記手当であれば、名称が多少違っていても問題ありません。

諸手当制度を設けた場合、設けた後に、基本給が下がってはNGです。

<ポイント>
・評価処遇制度等を設ける場合、賃金を上げることが必要!
・諸手当制度を設ける場合、基本給が下がってはNG!

研修制度とは?

新たに研修制度を導入する取り組みをします。
この研修は、10時間以上のもので、仕事に必要な知識・スキル・能力の取得を目的としているものでなければなりません。

支給対象となる研修の例)
新入社員研修、管理職研修、幹部職員研修、マーケティング技能研修など

いわゆる人材育成・訓練系の助成金制度はいくつかありますが、そこまで要件やレベルについては問われません。

また、労働法令等によりその3分の2以上の実施が義務付けられている研修は対象外となります。

この制度では、研修費用の全額、受講時の賃金、交通費等の全額を事業主が負担することが必要です。

<ポイント>
・10時間以上の研修で、仕事に必要な知識・スキル・能力の習得を目的とするもの
・受講費用を事業主が全額負担、受講時の賃金や交通費も負担すること

健康づくり制度とは?

人間ドック・生活習慣病予防検診・腰痛検診など、法定の健康診断の項目以外の健康診断を受診させる取り組みをします。

受診費用の半額以上を事業主が負担することが必要です。

メンター制度とは?

配属先などの直属の上司とは別に、指導・相談役となる先輩(メンター)が後輩(メンティ)をサポートする取り組みをします。
メンターとなる先輩には、民間団体が実施しているメンター研修等を事前に受講させます。
その場合の受講料、受講時の賃金、交通費を事業主が全額負担します。

メンターが研修を受講後、後輩であるメンティに面談方式でメンたリング(指導・相談)をします。

短時間正社員制度とは?

保育関連事業を営む事業主が、新たに短時間正社員制度を設け、短時間正社員を新たに採用する取り組みをします。

※保育関連事業のみが対象となります。

対象となる従業員は?

この制度では、以下の従業員が対象となります。
・期間の定めのない労働契約であること
・フルタイムであること
・賃金体系等が一般的に正規の従業員であること

正社員が対象となるという趣旨ですね。

目標達成助成60万円とは?

各制度を導入し取り組んだ後に、離職率が改善されている場合に、60万円の目標達成助成を受け取ることができます。

離職率の算出方法などは以下を参照下さい。

1482641076820 1482641102687

参照:厚生労働省

どのように進めていくの?

1 雇用管理制度整備計画届の作成・提出

本店の事業所を管轄する都道府県労働局に事前に計画届を提出します。

先に計画届を提出していないと、助成金の対象とならなくなってしまいますので、気を付けてください。

2 計画届の認定・各雇用管理制度の導入

計画届を提出後、しばらくすると認定通知がきます。その認定通知通りに、就業規則などに制度を導入します。

3 各雇用管理制度の実施

導入した各制度を、認定通知通りに、実施していきます。

4 制度助成の受給申請

計画期間終了から2ヶ月以内に、管轄労働局に提出します。

5 目標達成助成の支給申請

計画期間終了12ヵ月経過した日(算定期間終了日)から2ヶ月以内に目標達成助成の支給申請を、管轄労働局に提出します。

要件が変わり、どの業種でも活用可能に

この助成金は、以前は、IT関係・建設業関係・医療福祉関係など、特定の業種でしか取り組むことができませんでしたが、平成28年4月から要件が緩和され、どの業種でも取り組むことができるようになりました。

スタートアップ事業主が活用するケースも多くある助成金です。

職場定着支援助成金 雇用管理コースの活用の事例

創業したばかりの飲食店が、順調に売り上げが伸び、従業員を新たに採用し、今いる従業員を店長にして、その店長に新たに役職手当を設ける(評価・処遇制度)。
離職率の高いIT系企業が、メンター制度を導入し、ファンクションミックス的に、後輩を指導する先輩を作ることで、離職率を低下させる
とった場合に活用されています。

是非、職場定着支援助成金を活用してみてください。